GDMC 執行役員 足立 武士

前回は整理活動のポイントについて解説しました。今回からは2回目の支援で実施した整頓活動のポイントについて解説したいと思います。

 

<具体的な支援の開始 その③>
第1回目の支援の最後に整理活動の水平展開をお願いして帰国しましたので、まずその状況について確認し、理解が不足していると思われる点についてのアドバイスから開始しました。

かなりモノが減り職場内はすっきりしてきました。以前に比べるとモノを探す時間がかなり減ったのではと感じられました。しかも置き方の工夫を行い始めているところもあり、感心しました(図表-1, 2)。

(図表-1 工具等格納状況①)

(図表-1 工具等格納状況①)

(図表-2 工具等格納状況②)

(図表-2 工具等格納状況②)

 

さて、整理活動は要・不要を判断する(考える)活動でした。これに対して整頓活動は判断(考える)+アイディア(発想する)ことが必要になります。アイディアが重要になります。これは経験を積み重ねることで身につくもので、今までそういった活動をしてこなかったインドの従業員にはかなりハードルの高い活動だと思います。(日本の企業でも同じような事が言えるのですが。)

(図表-3 工具等格納状況③)

(図表-3 工具等格納状況③)

(図表-4 工具等格納状況④)

(図表-4 工具等格納状況④)

場所によってはまだまだこんな状態です。図表-1, 2と比較すると、図表-3, 4は大きく差をつけられています。そこで、整頓活動を浸透させるために、マネージャーを対象とした発想力トレーニングを実施することにしました。

整頓活動のポイントは「探さない」「ワンアクション」です。探す時間を無くし更に必要なモノが直ぐに取れる様に考えられるようにしなければなりません。

 

<発想力トレーニング>
上述のとおり整頓活動ではアイディア(発想力)が必要になります。考え方やモノの見方は鍛えることがでます。その方法をマネージャーに体験してもらうことで、彼らが他の従業員を教育出来るようにしました。

模型を活用した発想力開発トレーニングを実施しました(図表-5, 6)。置き方を工夫することで作業効率が向上できることと、同時にそれをどのように理解させるかを体験することが可能なトレーニングです。

(図表-5 研修風景①)

(図表-5 研修風景①)

(図表-6 研修風景②)

(図表-6 研修風景②)

 

・研修の概要
受講者各自にプラスチックの模型を2台準備し、それを分解してもらいます。ばらした部品の置き方を工夫して、今度は効率的に組立てできるようにするのです。工作用紙5枚を加工して、必要な装置・器具も作成してもらいます。

受講者は初め戸惑っているので、必要に応じて参考になる治具や置台の見本を見せてあげます。初めから見本を見せると考える癖がつかないので、しばらく観察しながらタイミングを考えるのがポイントです。

こうすることで、受講したマネージャーは自分がどのように困ったか、その解決をどうやって手助けしてもらったかを体験できます。発想法が身に付くだけではなく、その教え方も分かってくるというわけです。

皆さんの会社でも是非いろいろな道具を活用した社内研修を実施してください。

 

今回は整頓活動に必要な発想力トレーニングについて解説しました。次回は現場における具体的な整頓活動のポイントについて解説します。

 

<第4回終わり>